NFJ Tripath製TA2020-020デジタルアンプキットの改造

NFJ Tripath製TA2020-020デジタルアンプキットの改造

現在小さいスピーカーを製作中で、それ用に5年程前に購入したNFJのTripath TA2020-020デジタルアンプキットを使用することにしました。そのままでのもちろん音は出るはずですが、自分なりに気になるところを変更しています。

変更したものはこんな感じに! 

出力側のポリプロピレンフィルムコンデンサが巨大過ぎました。購入前にサイズを確認してなかったのですが、少しクネらせてなんとか実装しました。

NFJ TA2020-020デジタルアンプキットの改造 表面
NFJ TA2020-020デジタルアンプキットの改造 裏面

アンプゲイン:オリジナルに対して7.4dBアップしました。手持ちの機器から入力したときにゲイン足りないかなという感じだったためです。TA2020-020の9pin-10pin間と12pin-13pin間の抵抗を20kΩから47kΩに変更しています。

基準電圧の抵抗:TA2020-020の4pinの8.2kΩに51Ωを直列に接続し8.25kΩ対する誤差を減らしています(データシートのテスト回路では8.25kΩとなっています)。

GND(アナログ、デジタル)引き回し:アナログGNDとデジタルGNDの接続はTA2020-020の近くで行うように変更。ちなみに、データシートのテスト回路の注意書きにも必ずそうするようにと記載があります。パターンカット1箇所(上記写真の一番上の部分の電源パターン)、銅箔テープでGNDパターン追加等で処理。銅箔テープと基盤の間にはポリイミドテープを挟んでいて絶縁を完全にしています。

電源のバイパスコンデンサ(通称パスコン):TA2020-020の電源ピン直に積層セラミックコンデンサを接続(オリジナルのコンデンサは実装してません)。pin25とpin22の電源ピンには220uF の電解コンデンサを追加。TA2020-020の熱の影響も考慮して105℃品にしました。

BIASCAP、DCAP1, DCAP2:TA2020-020の各ピンに積層セラミックコンデンサを直接接続。

出力のLPFのコンデンサ:8Ωスピーカーに対応した定数に変更(0.22uF x3, 0.01uF)しました。高い周波数の特性を考慮して、いずれもポリプロピレンフィルムコンデンサを使用しました。

出力LPF部分を横からみるとこんな感じに

0.22uF/100Vのポリプロピレンフィルムコンデンサの存在感がありすぎです。

NFJ TA2020-020デジタルアンプキットの改造 ポリプロピレンフィルムコンデンサ

電源

電源は20年程前に購入したLCDモニタ(三菱、14インチ)のものを使いました。モニタ本体は故障したので処分済みですが、ACアダプタは12Vで容量が3.8Aと割と大きかったので保管してありました。

NFJ TA2020-020デジタルアンプキットの改造 ACアダプタ12V

変更は回路のどの部分?

下記はTA2020-020データシート(Revision 7.1- March 2005)からの抜粋です。変更箇所には赤でマークしてあります。キットとはSLEEP(17pin)部分は異なります。ほとんど変更してしまった感じになります。オレンジの枠内は注意書きですね。この枠は追記したものです。

TA2020-020データシート

変更でどうなった?

すみません、わかりません。というのも、最初に部品を実装する段階で今回の変更を行ってしまったためにもとの状態がわからないのです。でも、良くなることはあっても悪くなることは無いはずと信じています (笑)。

音はいいの?

十分満足できます。変更した部品に特に高級品は使用していない(各コンデンサは30円~50円程度)のですが、とっても良い音でなってくれます。無音時のノイズも自分はわからないです。素晴らしいです。費用はもとのキットの価格を含めて全部で2000円以下でしょうか(銅箔テープ、ポリイミドテープ、ACアダプタ費用は手持ちのもの使用なので除く)。

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